更新版【語録紹介】どんでん岡田顧問×ミスタータイガース掛布のW解説再び!!
阪神タイガースの試合解説といえば、やはり岡田彰布さん。今日もまた放送席から、あの独特のぼやき節を交えながら、ズバズバと気持ちいいほどの解説を聞かせてくれています。「もうマジックとかは関係ないでしょ。普通にゲームをこなしていけば、勝てると思いますよ」と開口一番。でもこの「普通にやれば勝てる」が、どれだけ凄いことか、私たち阪神ファンは重々わかっています。
先発の大竹投手については、「(広島に)取られても2点くらい」と淡々と言い切り、序盤では「テンポ良いですよ。自信持って投げてるでしょ」、ピンチでの大胆な投球には「ファビアンへの初球の抜いた球、うわあ〜アレ投げれるんだ」と、褒めるときはちょっと驚いたように、でもしみじみと。
そして今日も出てしまいました、“サトテル”への相手投手へのコメント。「今年ずーっと思ってるけど相手の攻め(配球)悪すぎるよね。おーん」「インコース行ったのに、ツースリーなると外に行ってしまうでしょ? もう一球インコース行かないと」と、熱くも冷静に、敵捕手へのダメ出しを忘れません。極めつけは「甲斐ですよ。外ばかり攻めて、2本打たれた。それで巨人も阪神に勝てなくなった」と。さらに「佐藤の26本のホームランでインコースを打ったのは2〜3本ですよ」と、データが口をついて出てくる。でも、私がどうしても言いたいのはここです。”サトテルがすごいいい加減と言ってあげて欲しい”。批判も分析もありがたい。でも、彼がどれだけ苦しんで、それでも前を向いて打席に立って、そして結果も残していますしね。
そんな岡田顧問、菊池選手にも言及。「菊池は必ず聞きに来るらしいんですよ。きょうは硬いか柔らかいか。毎試合聞きに来ている」――阪神園芸の金沢部長に毎試合確認するルーティーンまで知ってるのは流石。もうほとんど甲子園の主みたいな目線です。後半戦からのキャッチャーの起用についても「これで全員が坂本とコンビになっている。このまま坂本がフルということはないと思うんやけど、そのへんをどうするのかな」と冷静に分析。「普通ならDeNA戦は2人とも梅野で行くところ」と言いながら、坂本選手の健闘には称賛しつつも今後に注目していました。
ただし相手チームには容赦なし。「カープ打線? ホームラン打てる打者がいないから、ピッチャーは楽や」「淡白すぎる。間がないわ」「打球に力がない。先っぽばっかり」と、ほぼ一刀両断。。
そして極めつけは実況とのやり取り。実況の方の「森下の状態は?」との問いかけに「いやぁ。良くないですね」――からの、レフト前ヒット。。。この“逆フラグ職人”ぶりも、たまに発動しますね。
「ここやねぇ」「うわあ〜アレ投げれるんだ」など、解説というより“甲子園リビング実況”とも言うべき岡田さんの漏れ聞こえる声は、やっぱり今夜も冴えわたってました。賛否はあるかもしれません。でも、あの岡田節にツッコミ入れながら観るのも、阪神ファンの夏の風物詩ですね。
=== つづき ===
その後、小幡選手の守備について。掛布さんが「肩が強い分、フットワークが疎かになるんですよ。肩に頼り過ぎるんですね」と言えば、岡田さんは「小幡あんまり足使えないよ。木浪よりも小幡の方が守備位置前ですからね」とズバリ。本人がいないところで好き放題。でもどちらも愛ゆえのコメントなのがよく伝わります。そしてその直後、「2軍で木浪が調子いいと聞くと、小幡の守備がおかしくなる」とも。
試合中盤、7回表のピンチでは「代打野間のとこで上本でも二俣でも右打者のほうが嫌でしょ」と語るも、野間が凡退すると「あれはバッター床田のままでも良かったかもしれん(笑)」と手のひら返し。そしてとうとう点が入らないと「ノーアウト満塁で代打野間を出した新井が悪い」。もうどこに正解があるのか分かりません。
そしてピンチをしのいだ裏の阪神の攻撃、坂本選手が四球を選んだ時点で「1点はいったな。これは点が入るパターン」とニヤリ。ところが熊谷選手のバントミスには「熊谷がバント出来るようになったから、試合に出れる」と言った直後だったため、現場は微妙な空気に…。そして代打に豊田が準備されたところで岡田さんがしみじみと語ります。「相手に合わせる必要ないんですよ。合わせるって事は相手の野球をするって事ですから。後1点欲しいんだから誰が1番適任かって言ったら糸原なるんすよ」結局点は入らず。まぁそれもまた野球です。
そして見ものだったのが、広島・栗林投手への評価。「明らかに調子が悪い」「牽制でも守備でも一塁送球を自信なさげに投げてる」「カットしか頼れなくなってる」と口々に語りつつ、岡田さんは「坂倉もリードしようがないよねぇ」、掛布さんは「投げさせられるボールがないもんねえ」と、広島ファンが聞いたら泣きそうなやさしい嘆き。……なのに最後、栗林が森下選手を打ち取ると「栗林最後インコース投げきったよ!」と掛布さんと一緒に大拍手。もはや敵味方を超越した大人たちの野球愛。実況アナが「新井監督は守護神を固定しないと名言してました」と振ると、「守護神って言うのは勝ってる時に投げる人やから勝ってないとねー」と。説得力ありすぎて反論の余地がありません。
そしてまたもやカープ打線への手厳しい分析が始まります。「なんか淡泊よね。そう見えてしまうんですよ」「打てないから余計に早打ちになっている。高めが来たら、スイングじゃなく、ただ飛びついているだけ」と。それもそのはず、「しつこいというイメージが去年まではあったのに」と嘆く様は、かつてのライバルを見送るような寂しささえ感じます。
試合が終わっても岡田さんの解説は終わりません。「阪神の後半戦の投打のキーマンは誰ですか?」という質問には、「投の方はブルペン陣ですね。ブルペンのためにも、先発がもう1イニングずつ伸ばしていくことが必要」と真面目に分析。打については「みんなこのまま普通にやったらいい。やっぱり6番のポジションを取る選手が出てきてほしい」「前川も自分から手離している」とボヤキ交じりで一刀両断。期待してるからこその辛口コメント。
セ・リーグ全体にまで話は広がり、「言わせてもらうけど、他のチームがホンッと弱い」「スミ1って普通は嫌な感じがするんやけど、阪神は安心している。しんどくもない」「もうマジックは関係ない。試合が進んだら阪神は勝っていきますよ」と、まるで全セ・リーグに向けた通達。
森下選手についても、「始動が遅い。ランナーを置いてクイックの場面が多いしタイミングは意識しないと」とピシャリ。でも最後には「森下はまだ三年目やから」「色々言うの可哀想すぎる」と優しさをにじませるあたり、やっぱり阪神のことが大好きでたまらないんだなと、ファンとしては心から感じる瞬間でした。
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試合後には子供たちから募集した質問に答えていました。
「なぜ、最後に『お〜ん』をつけるんですか?」というストレート過ぎる質問に、岡田顧問は「自分では意識していないけど」と苦笑い。「(自分では『お〜ん』ではなく)『う〜ん』というか、ちょっと考える時間かなあ。(そこから)話が続くような感じで」と自己分析。子どもにも丁寧に答えるのが岡田さんらしいですね。
こうして岡田さんと掛布さんの語録は、試合以上にドラマティックで、人間味にあふれていて、時に毒舌、時に情熱、そして最後はやっぱり愛なんだと思わせてくれます。今日もありがとうございました。テレビの前でメモを取る日々は、まだまだ続きそうです。