2025.06.15

完成版更新【語録紹介】岡田彰布元監督が語る“甘さ”と“焦り”の阪神打線──森下選手と佐藤輝選手への愛ある苦言

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「藤井は打てそうで打てないピッチャーなんですよ」。元阪神監督・岡田彰布氏のコメントは、いつもながらその本質を突きながらも、独特のユーモアと視点があって聴いていて飽きません。この日も、「芯を外すピッチング」と実況が口にすれば、「芯を外してるのはバッターの方や」ときっぱり。思わずうなってしまう切り返しに、しみじみとした笑いがこみ上げます。そして、「イーグルスはタイガースに6連勝中」との言葉には、「オレ（が監督やってるときから）やん…」と、少し間を置いたような自嘲気味の一言。タイガースにずっと寄り添ってきた人の“重みのあるぼやき”が、逆に胸に刺さります。

さらに、楽天の石井貴コーチについては「昨日から水とタオル持ってってるけど一度も渡さない」と細かいところを突いた観察眼も披露されました。こうしたコメントに、ただの野球解説ではない“現場の目線”が滲みます。そして、新外国人のゴンザレス選手には「慣れたら打つと思いますよ。強引さがない。コースに逆らわない。そういうバット軌道をしている」と高く評価。批判だけでなく、良い点をきちんと拾う姿勢に、野球人としての誠実さを感じます。

一方で阪神打線に対しては、「焦りというか、打ちたい、打ちたいになっている」と鋭く分析しつつ、小幡選手のバント失敗の後のヒットを見た後には「チグハグになっていますよね」とぽつり。淡々とした口調に、状況へのもどかしさがにじみます。そして連敗中のチームが仕掛けた奇襲に対しては、「連敗しているチームが奇襲って、うまくいかない。逆なんですよね。結局は」と断言。その直後に楽天のバントした後の村林選手のタイムリーが飛び出すあたり、もう“予言”のようでもあります。さらに坂本選手の場面を振り返りつつ、「長い目で見たらバントですよ。連敗しているから、今日は絶対に勝たないといけないと思うから、思い切った以上のプレーをしてしまう」と、選手心理にまで踏み込んだ見解を示しました。そして締めくくるように、「本当は１点ずつの積み重ねで勝利していく。それをずっと継続できるチームが強い」と。派手さより、地道な積み重ねを重んじる岡田氏らしい、静かな信念がそこにありました。

＝＝＝続き＝＝＝

森下翔太選手に対して「強引すぎる」「ずっと引っ張りやもんね。センター打ちをしないと。顔がレフト向いてるわ」とズバリ。初回から構えとスイングを見抜き、「これは打てんね」と早々に見切りをつけたかのような一言に、元監督の“観察眼”の凄みを感じます。そして、その予言通りの凡退が続いたことは、何ともやるせない現実です。

さらに、延長11回に右中間へフェンス直撃の当たりを放った佐藤輝明選手についても、「これは大きいよ。セカンド行くのと行かないのでは全然違う。打ったら走るのは基本的なことだから」と明確に苦言。打球を見送るあの一瞬に、勝負勘や集中力の欠如を感じ取ったのでしょう。

また、岩崎優投手が10回も続投した場面については、「（1イニング超えは）初めてちゃうか。行かせてないんちゃうかな」と、自らの采配時との比較で語ってました。勝ちパターンの固定化と酷使、そして延長戦への準備の甘さ、そんなチーム運営への含みも感じ取れる一言です。

標準語で頑張って喋ってくれているのに、やっぱりところどころ関西弁が出ちゃう岡田さん。鋭くても嫌味じゃない、不思議な説得力は健在です。耳の痛いコメントのひとつひとつが、私たちファンへのエールにも聞こえてきます。負けが込んでいるときこそ、こういう言葉に立ち止まる時間も大事だと感じさせられる一戦でした。

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